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第2回 入試における作文の重要性

作文の配点はこんなに大きい

 大阪府公立高校入試の国語では毎年作文が出題され,その配点は,一般入学者選抜ではB問題で18点,C問題で20点と,国語90点満点の20.0~22.2%を占めています(A問題は90点満点中12点で13.3%)。作文は,国語の試験,さらには入試全体においても,非常に大きなウエートを占めていると言えます。この作文で,高得点をとれるか,低い得点に甘んじるかによって,合否の明暗が分かれることもありえるのです。

差がつくポイントは作文!?

 配点の大きさだけでなく,公立高校入試の国語の出題内容から考えても,国語のテストで明暗が生じる大きなポイントの一つは作文であると言えます。というのも,問題・解答が公表される公立高校入試の出題内容は,正誤を客観的に判定しやすい問題が多くなりがち。つまり,記号選択式問題などは,本文や設問文を注意深く読むことができれば,大きな点差はつきにくいのです。逆に,大きな点差がつきやすいのは,記述式問題や作文など,書く力が必要となる問題においてです。  特に作文は,文章力,思考力など,総合的な国語力が必要となる問題。言葉に関する知識や言葉による思考力,さらには個性までもがにじみ出ます。自分の体験,考え方,意見などを,採点者に読みとってもらえるように,簡潔で適切な文章にまとめられるかどうか。作文こそ,点差のつく大きなポイントの一つなのです。

作文にもトレーニングが必要!

 しかし,「作文は苦手」「何をどう書けばよいのか,どこから手をつければよいのかわからない」などと言って,作文対策を後回しにしている受験生が多く見られます。定められた時間内に,定められた字数の文章を,しかも与えられたテーマでまとめるのは,非常に難しいことです。練習なしのぶっつけ本番で満足のいく作文を書きあげることは,まずできません。作文も,ほかの教科と同じように,根気強くトレーニングを重ねる必要があるのです。週に2,3回,30分ずつでかまいません。これから,コツコツと作文の練習を積み重ね,文章力を養っていきましょう!

​実際に書いてみよう!

今回の課題「なつかしい思い出」

「なつかしい思い出」という題で,下の条件(1)・(2)に従って,作文原稿用紙に文章を書きなさい。

 (1) 二段落構成とし,前段にはなつかしい思い出(体験)を具体的に書き,後段にはそのことに関して自分の意見や感想を書く。
 (2) 字数は220字以上260字以内とし,文字は丁寧に書く。

第2回作文課題

添 削

 次の文章はよく書けていますが,直すべき点もあります。

 私が添削したものを紹介します!

 あなたならどのように直しますか?

うかりますぞう_吹き出しなし.png

 先生,添削(てんさく)って何ですか?

​ 文章を直すことですか?

 そうです!

 添削とは,文章をけずったり書き加えたりして何度も練り直し,いっそう良くすることです!

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作文添削例
アイディア

上記の作文の添削例を一緒に考えましょう!

カーソルを合わせると,先生の添削例が見えるよ!

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Good Point!

 苦手なことを克服できた喜びは,さぞ大きかったろうと思います。ただし,「苦手で」「いやだ」「おもしろく」の内容を具体的に説明すれば,「なつかしさ」に説得力が出たと思います。細かい部分の表現を,さらに工夫してみましょう。

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