私が受験期でいちばん悩んだことは,メンタルの問題です。受験勉強を本格的に始めていくと,まわりとの差に落ち込んだり,問題を解けない自分に対してイライラしたりすることが多くなります。受験は,学力はもちろん,当日の気持ちにも結果が大きく左右されるものです。受験生にとって,メンタルケアは勉強と同じくらい大切なものだと思っています。
私がいちばんつらかった時期は,冬休みから冬休み明けでした。私立高校の過去問に手をつけ始めて,その難しさに驚き,合格する自信をなくしてしまったのが,気持ちが落ち込む大きな原因でした。まわりの友達も,私立高校の過去問が難しいと悩んでいる人が多かったです。間違えたところのやり直しをしても,解き方を忘れていてまた解けない。そんな自分にうんざりすると同時に,このままじゃ絶対に受からないという不安がとても大きくなりました。間違えることが怖くて新しい問題に手をつけることができず,他の高校の過去問を解くこともできなくなってしまいました。悔しくて涙があふれ出て勉強に集中できず,自分が悩んでいる時間に他のみんなは必死に勉強していると思うと焦ってしまい,どうするべきかわかりませんでした。そのときに,当日までに自分のメンタルを回復させることがいちばん大切なのだと気付きました。
その日から私は,他人と比べて落ち込むことのないように心がけました。他人と比べて落ち込んでしまうなら,他人の勉強については関心を持たず,自分の勉強にだけ集中することが大切です。また,それまで私は問題が解けないと落ち込んで泣いてしまうことが多かったですが,泣いている時間が無駄だ,間違えても気持ちをキッパリと切りかえて次の問題に移る方が自分のためだと考えるようになりました。落ち込む時間があるならその落ち込みをバネにして,次の問題に進みましょう。間違えた問題こそが,あなたを合格へと導きます。
間違えた問題を何回も解き直して解けるようにしても,まったく同じ問題が出る確率は限りなく低いから意味がないのではないかと思っている人も多いのではないでしょうか。私もその1人でした。でも,特に数学などは,問題は違っていても同じ考え方の問題はたくさん出ます。自分が過去に間違えた問題が,必ず参考になるときがあります。思うように勉強が進まなくて諦めたり,ネガティブな気持ちになったりするよりも,少しでも多くの問題を解いて自信をつけてください。悩んでいるということはそれだけ自分が勉強と向き合った証拠です。大丈夫,実力は自分が思っている以上に身に付いているものです。入試当日,絶対に強い味方になってくれます。頑張れ!
U高校 A.K.センパイ
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